2023年3月2日発売
ロングセラー文章読本『三行で撃つ』の
「朝日新聞」名文記者による読書術。
読書とは、人を愛するレッスンだ。
巷に存在する、あまたの読書法。そのロジックを理解すれば、より深く読める――
◎速読/遅読 ◎批判する/憑依される ◎偏食選書/健康選書 ◎かんたん書物/難解書物 ◎抜き書き/暗唱 他
読書なんて人それぞれ。が、どうせ読むなら本を血肉にし、明日の糧にし、善く生きたい。そうした読者の一助となるノウハウを伝える。目指すのは百冊読書家だ。誰でも買える。誰でも持てる。百冊で耕す。カルティベイトする。ただし注意が必要なのは、「本は百冊読めばいい」ではない、ということだ。自分にとってのカノン(正典)百冊を、自力で選び、深く読み、そして最終的にはその百冊さえも必要なくなるほど、己の一部にする。そのための方法論を11のテーマで解説していく。各テーマは「速読/遅読」など、対立する二律背反で構成されている。速読か、遅読か? ではない。速読も、遅読も。そうした多様な読み方ができれば、本と共に生きていける。一面的ではない、重層的な読書家になる。そのためのコツ、ロジックを一緒に考えていく。
本は百冊あればいい。
この読書法と、筆1本。
それだけで、35年間、書き続けてきた。
また、同時に、本書は「読むという行為について考え抜くことで、新しい己を知る」思想書でもある。読書のご利益とは、結局、何なのか? なぜ、わたしたちは読むのか? 勉強とは? 孤独とは? 愛とは? 幸せとは? 生きるとは? 読むほどに、自分が鍛えられ、豊かになる。その果てに、他者を、世界を愛し、新しい自分を発見する。
わたしにしか、見えない問いが、世界を変える——
読書とは、問いを獲得するための冒険だ。
終着駅ではない。始発駅に立つために、本は読む。
【Amazonレビュー470件超/評価4.4】の文章読本
プロのライターや記者から、反響続々。
「終盤、電車の中で涙が止まりませんでした」
「あの人の文章は、ちょっといい」と言われるわたしになれば、自分が変わる。
本書で身につく技術は、たとえば――
◎文章技術 ◎企画力 ◎時間・自己管理術 ◎読書術 ◎資料整理術 ◎思考法
読者対象は、書くことに苦手意識を持つ人から、これからなにかを表現してみたい初心者、そして、プロのライターや記者まで。「読者は、あなたに興味がない(謙虚たれ)」という冷厳な現実を見つめるところからスタートし、「いい文章」とはなにかを考え、そういうものが書けるレベルを目指す。文章術の実用書らしく、つかみ(冒頭)の三行、起承転結、常套句が害悪な理由、一人称、文体、リズム、といった必要十分なテクニックを網羅するが、単なる方法論にはとどまらず、なぜそうするのかを、自己や他者の心のありようにフォーカスしながら考える。文学作品から、新聞記事、詩歌、浪曲まで、豊富な例示を取り上げ、具体的に解説していく。
生まれたからには生きてみる。
書くとは、考えること。
書きたく、なる。わたしに〈なる〉ために。
また、同時に、本書は「書くという営為を通じて実存について考える」思想書でもある。読み進めるにしたがい、「私というもの」に向き合わざるを得なくなる。言葉とはなにか? 文章とはなんのためにあるのか? なぜ書くのか? 生きるとは? 思索が深まるほどに、世界の切り取り方が変わり、自分が変わる。
わたしにしか、書けないものは、ある――
・文章は、見えなかったものを見えるようにすること
・文章は、見えていたものを見えなくすること
書誌情報
読み、書く。言葉は世界とつながる糸である。
【INPUT/読書術】
百冊で耕す
〈自由に、なる〉ための読書術
近藤康太郎 著
定価:1,760円(本体:1,600円)
CCCメディアハウス
四六判/312ページ/並製
ISBN978-4-484-22233-2 C0030
【OUTPUT/文章術】
三行で撃つ
〈善く、生きる〉ための文章塾
近藤康太郎 著
定価:1,650円(本体:1,500円)
CCCメディアハウス
四六判/320ページ/並製
ISBN978-4-484-20229-7 C0030
著者略歴
近藤康太郎(こんどう・こうたろう)
朝日新聞編集委員・天草支局長/作家/評論家/百姓/猟師/私塾塾長
1963年、東京・渋谷生まれ。慶應義塾大学文学部卒業後、1987年、朝日新聞社入社。川崎支局、学芸部、AERA編集部、ニューヨーク支局を経て、2021年から現職。新聞紙面では、コラム「多事奏論」、地方での米作りや狩猟体験を通じて資本主義や現代社会までを考察する連載「アロハで田植えしてみました」「アロハで猟師してみました」を担当する。社内外の記者、ライター、映像関係者に文章を教える私塾が評判を呼んでいる。
主な著書に、『三行で撃つ 〈善く、生きる〉ための文章塾』(CCCメディアハウス)、『アロハで田植え、はじめました』『アロハで猟師、はじめました』(共に河出書房新社。前著は『おいしい資本主義』を文庫化 ※近日刊行)、『「あらすじ」だけで人生の意味が全部わかる世界の古典13』『朝日新聞記者が書けなかったアメリカの大汚点』『朝日新聞記者が書いたアメリカ人「アホ・マヌケ」論』『アメリカが知らないアメリカ 世界帝国を動かす深奥部の力』(以上、講談社)、『リアルロック 日本語ROCK小事典』(三一書房)、『成長のない社会で、わたしたちはいかに生きていくべきなのか』(水野和夫氏との共著、徳間書店)ほかがある。
■著者記事一覧:朝日新聞デジタル
■Twitter:@nuke3928
目次/試し読み
お知らせ
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4月17日(月):祝!『三行で撃つ』8刷決定!
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3月9日(木):祝!『百冊で耕す』重版決定!
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2月27日(月):祝!『三行で撃つ』7刷決定!
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2月18日(土):特設サイトを公開しました。
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2月17日(金):祝!『百冊で耕す』見本出来。
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2月3日(金):ツイッターアカウントをリニューアルしました。
メディア掲載
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【ラジオ】TBSラジオ「アフター6ジャンクション」:『ブック・ライフ・トーク』 feat.ラランド・ニシダ(20222/8/2放送)
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【ラジオ】FMCOCOLO「PRIME STYLE FRIDAY」:MIND UPDATE(2022/6/10 放送)
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【紹介記事】中学時代に知りたかった~! 本のプロ厳選、大人向け“学び直し本”(2022/4/16「anan News」)
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【ラジオ】J-WAVE「KURASEEDS」:今年、何冊本を読みたいですか?(2022/2/3 放送)
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【紹介記事】読む人の心を撃つ「うまい文章」を書くためのシンプルな三原則(2021/11/5「ニューズウィーク日本版ウェブ」)
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【紹介記事】いい文章を書くなら、絶対に避けるべき「としたもんだ表現」の悪癖(2021/11/5「ニューズウィーク日本版ウェブ」)
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【著者寄稿】常套句を創れ――後世に残るオリジナルな言い回しを、ない知恵絞って考えましょうよ(2021/6/9、朝日新聞「Reライフ.net」)
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【著者寄稿】常套句を捨てるな――馬に喰わせるほど書く、まずはそこから(2021/6/9、朝日新聞「Reライフ.net」)
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【書評】常套句や流行語を使うのはNG? ブログやメール、企画書にも役立つ文章術(2021/6/3「ダ・ヴィンチ web」)
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【著者寄稿】常套句を捨てろ:書くとは、単調な人生に変化を見いだし、カラフルにすること(2021/5/26、朝日新聞「Reライフ.net」)
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【TV】TBS「王様のブランチ」(2021/4/3放送)
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【紹介記事】本を読むなら、自分の血肉とせよ。『三行で撃つ』著者の「抜き書き」読書術(2021/3/11「ニューズウィーク日本版ウェブ」)
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【書評】「アロハで文章論」、はじめました(2021/1/3「BOOK ウォッチ」)
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【紹介記事】書くことは「撃つ」こと、考えること。簡単ではないが、書ける人は強い(2020/12/28「ニューズウィーク日本版ウェブ」)
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【コラム】日々小論:『三行で撃つ』by 竹内章氏(2020/12/24「神戸新聞」)
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【書評】「ヤバい」だけではダメ。名文記者が教える、感動を教える極意/by 三砂慶明氏(2020/12/12「本がすき」)